人類の歴史に大きな影響を齎した本で、古代から現代までの知の饗宴を楽しみましょ その1

”古代から現代までの知の饗宴。
 孔子、プラトンからアインシュタイン、ケインズまで、人類の歴史に大きな影響をもたらした世界の名著100冊を、縦横無尽に論じた驚嘆のブックガイド。”
といううたい文句を冠に沿えてマーティン・セイモア・スミスが選んだ人文学の入門ガイド本『世界を変えた100冊』。
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ここでは、マーティン・セイモア・スミスが選んだそれぞれの本について触れてみたいと思います。
今回は、その第一弾。

01 The I Ching
易経(周易) – 伏羲(神代)・周文王(周)・周公旦(周)・孔丘(春秋)2巻12篇64卦 24,107字

“占い”を神の託宣や宿命としてではなく、人生の法則を明らかにし、運命開拓をはかる道と捉えた古代中国人の英知、「易経」。
宇宙・人生の森羅万象を陰陽=爻の変化によって説明し予言する書にして、東洋思想の根幹をなす哲学書です。
易経については、これまでもいろいろと整理してきていますので、以下をご覧ください。
 当たるも八卦、当たらぬも八卦 易経って何?
 易経 実際に占う方法です
 易経 実際に易を占ってみましょう。
 易経 本来の在り方を知ることが大事です。
 干支から見る、2014年甲午から2015年乙未の解明・啓示
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02 The Old Testament 旧約聖書 1500BC-400BC
旧約聖書

罪を犯して神から追放を受けた人類とその人類に対する神の救いが聖書全体をつらぬく問題であるとすれば、旧約巻頭のこの書こそ、その問題への出発点。
天地の創造、人類のはじまり、楽園追放、ノアの洪水、その子孫の増加、そしてイスラエル民族の祖先たちの罪と罰の記録といった、壮大な神と人類の物語が次々に展開されてゆく。
 旧約聖書:エクソダス 神と王をきっかけにして。
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03 The Iliad and The Odyssey by Homer 900BC
ホメロス著、イリアスとオデュッセイア

イリアスは、トロイア戦争が始まって10年目の最後の年、ギリシア方とトロイア方の勇将・戦士たちがくりひろげる戦乱絵巻。
オデュッセイアは、トロイア戦争が終結した後、故国イタケへの帰途、嵐に襲われて漂流する英雄オデュッセウスの、さらに10年にわたる冒険絵巻。
ともにヨーロッパ文学の源泉と仰がれる、ギリシア最古の大英雄叙事詩となっている。
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04 The Upanishads 800BC-200AD
ヒンドゥー教の奥義書、ウパニシャッド

ウパニシャッドとはサンスクリット語で書かれた一群の神学書・宗教哲学書の総称。
インド思想の根幹をなすこれらの書は、ヴェーダの神話と祭式の伝統の上に成立したもので、それまでのバラモンの祭式万能主義とは一線を画し、当時の王者の活躍を背景に、真理探究を志し、宇宙万象の一元を説く哲学を展開している。
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05 The Way and Its Power – Lao-tzu 300BC?
老子著、老子道徳経 – 老聃(春秋)2巻81章 5,056字

儒家の人為の思想を相対差別の元凶として否定した老子は、無為自然を根本の立場として不争の哲学を説く。
熾烈な戦国時代を生き抜く処世の知恵であり一種の統治理論と同時に、世の中と人間についての深い洞察力によって、人生の教科書ともいうべき普遍性を持つ書である。
 老子より学ぶ!ありのままのあなたへ!
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06 The Avesta 1500-1200BC
アヴェスター、ゾロアスター教の根本教典

シルクロードを通じ、通商の民ソグド人によって中央アジアに広く伝えられた、拝火教ことゾロアスター教。
インド思想の根幹をなし、ヴェーダの神話と祭式の伝統の上に成立したものであるが、それまでのバラモンの祭式万能主義とは一線を画し、当時の王者の活躍を背景に、真理探究を志し宇宙万象の一元の哲学を説く。
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07 Analects 論語 – Confucius 500BC
孔子著、論語 – 孔子門弟(春秋・戦国)10巻20篇 11,705字

古代中国の大古典「四書」のひとつで、二千五百年もの間読み継がれ、多くの人々の「精神の基準」となった古典中の古典。
孔子とその弟子たちの言行を集録したもので、人間として守るべきまた行うべき、しごく当り前のことが簡潔な言葉で記されている。
 論語より学ぶ!人としての「徳」と「命」!
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08 History of the Peloponnesian War – Thucydides 460-400BC
トゥキュディデス著、ペロポネソス戦争の記録

紀元前5世紀の古代地中海世界。スパルタ陣営との大激戦、ペロポネソス戦争で疲弊したアテナイでは屍が累々とし、人びとは疫病と困窮で、運命の手の弄ばれるままになっていた中、混迷から立ちあがった著者が綴った大戦の長大な記録。
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09 Works – Hippocrates 460-370BC
ヒポクラテス著、ヒポクラテス集典

紀元前3世紀ごろ編纂された、古代ギリシア語のイオニア方言で書かれた70余りの医学文書の集典。
臨床記録、医学の教科書、講義録、研究ノート、哲学的エッセイといった様々な種類の文書が順不同の形で収められ、医学の専門家から門外漢まで幅広い読み手を想定して書かれている。
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10 Works – Aristotle 384-322BC
アリストテレス著、形而上学

哲学のもっとも根本的な問題の探求をめぐるアリストテレス(前384‐322)の一群の論文を集録した書。
千数百年にわたって西洋の世界観に決定的な影響を与えたばかりでなく、西洋哲学の多くの基本概念を生み出した著作で、ここに示される問題分析の態度や発展流動する弁証法的思考方法は永久に研究者の模範となるものである。
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