【千夜一夜物語】(72) 大団円

前回、”ジャスミン王子とアーモンド姫の優しい物語”からの続きです。

゚★☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・☆★゚

千一夜目「ジャスミン王子とアーモンド姫の優しい物語」を語り終わったシェハラザードはこっそりと、妹のドニアザードにシェハラザードの子供達を連れてくるよう頼んだ。
王は連れてこられた子供達の存在を知らなかったが、シェハラザードはその子供達が王の子供であることを告白する。
喜びに震えるシェハリヤール王は、シェハラザードを殺さないこと、また彼女を正妻にすることを誓った。

そして弟のシャハザマーン王にそのことを伝えると、シャハザマーン王も再度の結婚を決意する。
シャハザマーン王は相手としてドニアザードを選ぶが、シェハラザードは結婚条件として兄弟夫婦が同居することを提示した。
この条件を呑んだシャハザマーン王はドニアザードを后に迎え、サマルカンドの王位を放棄することを決意した。
そしてサマルカンドの王位はシェハラザード達の父である大臣が受け継ぐこととなり、大臣はサマルカンドに旅立った。

弟の結婚の後、シェハリヤールは国中で優秀な年代記編者と書記を集め、自分とシェハラザードとの間に起こったことを書き記すことを命じた。
そして全三十巻となった金字の原本を王室の文庫に治め、写本を全領土の隅々まで配った。

そうした一連の出来事、千一夜に渡って紡がれた物語が、「千夜一夜物語」である。

おしまい。

゚★☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・☆★゚

404406910744800384694480038477448003848544800384934480038507448003921X448003840X