『三国志演義』第九回 暴兇を除いて呂布司徒を助け、長安を犯して李カク賈クに聴く!

 董卓を突き倒した男は軍師李儒であり、呂布を殺そうとしているのをなだめに来た時にぶつかってしまったのである。
 董卓は李儒に説得されて思いとどまった。
 そして、呂布に貂蝉を与えれば一層忠誠を誓いましょうと進言されて、それを承知した。
 その後に、貂蝉に何故呂布に会ったのかと問うと、貂蝉は
「将軍に無理矢理連れられてしまったでございます。」と答えた。
そして、呂布奉先の妻にする事を貂蝉に言うと、貂蝉は
「あんな下郎と一緒になるならば死んだ方がましでございます。」と泣いて答えた。
 董卓は、貂蝉を絶対に離さない事を誓う。
 そして、李儒に呂布の罪は咎めないのでなだめてやってくれと言うが、李儒は
「女に惑わされてはなりませぬ」と助言する。
 これに董卓は
「自分の妻を息子にやれるか。」と怒った。
 李儒は引き退がってきて、天を仰いで嘆息した。
 呂布は王允に会い胸の内を話した。
 すると、王允は、董卓を倒すことを話し、呂布もこれに賛同した。
 そして、官を昇らせてもらえないで不満のある李粛も賛同し、彼が董卓を宮中におびき出させてた。
 そして、呂布は董卓を討ち取った。
 董卓の一族は皆殺しにされ、軍師李儒も殺された。

 一方、難を逃れていた李傕、郭嘉、張済、范疆は許しを乞うが受け入れられず、幕僚のカクの進言によって長安に攻め上った。
 これをリシュクが迎え討つが、李粛はさんざんにやられて敗走し、呂布のもとに帰った。
呂布は怒って李粛を斬って、自ら進撃して敵を撃破していった。
しかし、その隙に長安は張済、范疆らに落城されそうになった。
呂布は王允に長安から逃げることを勧めたが、王允は残って李傕、郭嘉らに殺された。
 李傕、郭嘉は
「ここまで来たら天子も殺して国を乗っ取ろう。」と決め、宮中に乗り込もうとする。

4004303486B00OKC2DCCB00PS2FMO4B00R3MUW60B00S5XTE8S449721009X