明王・孔雀明王!病災を除き増益・福徳をもたらす美しき女性尊格!

明王としては珍しく忿怒相をとらず菩薩の顔をもった女性として描かれる尊格である孔雀明王(仏母大孔雀明王・孔雀王母菩薩)についてです。
※)全体的な整理を行っている”日本の仏像に魅せられて”や”自分を守ってくれる守護本尊!”、”アジアンユニット 招福七福神めぐり”も参考にしてください。

元はインド神話の女神マハーマーユーリーであり、パーンチャ・ラクシャー(五守護女神)の一柱として孔雀が神格化された存在を原点としますが、仏教にとり入れられて孔雀明王となり、二十八部衆ともなっています。
元々インドでは、孔雀は毒蛇を食してくれる守護的存在であるために、孔雀明王は悟りを妨げる「三毒」(貪・瞋・痴)を食らって浄化し、あらゆる病災を除き、天変地異を鎮める神として崇められてきました。
一面四臂で、その手に持たれている蓮華は敬愛、倶縁果は気力を増す事から増益、吉祥果は降伏、孔雀尾は息災を表し、大きな孔雀の羽根を広げた姿は、完成された美しさ、悟りの完成を現しています。
胎蔵界マンダラでは二臂、本尊になる時は四臂、この他仁和寺など一部に六臂のものもあります。

お釈迦様は呪術を否定していましたが、孔雀明王の真言は否定していません。
孔雀明王の真言は、アナハータ・チャクラの胸腺の部位を開きますが、胸腺は免疫機能に重要な役割を果たす臓器で、この部位を活性化させれば、免疫と老化防止の効果が得られます。
その免疫機能が身を守るという考えが発展して国を護るところまで広がり、真言密教では鎮護国家を願う大法や雨乞いの祈願、増益・福徳などのご利益もされるようになっています。

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