『三国志演義』第四十三回 諸葛亮群儒と舌戦し、魯子敬力めて衆議を排す

諸葛亮は魯粛から
「魏に降伏をするよう勧める者がいるので魏の強い事は口にしないように。」
と言われた。
そして、諸葛亮は、降伏派の張松、虞翻、歩隲、薛綜、陸績、厳畯、程秉を次々と論破した。そして、張温と駱統がさらに難題を持ちかけようとしたとき黄蓋にさえぎられた。
黄蓋は
「せっかくの話、我が殿にご言上されよ。」
と言って、孫権のもとに案内した。諸葛亮は孫権を
「魏は兵が多くても寄せ集めの軍。水上戦ともなれば呉が有利でございましょう。」
と説得し開戦を勧めた。孫権も開戦の方向に意志が固まりかけていた。諸葛亮が客舎に戻ると、張松が「殿、劉備は魏に破れたため、呉の兵を借りて戦おうとしているにすぎませぬ。」
と降伏を勧めた。
孫権は居室に戻り開戦か降伏どちらか決めかねていた。そこへ呉夫人の一言、
「姉上が臨終の際におっしゃった事をお忘れですか。」
これに孫権ははっとした。

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