神仏とのご縁 ご朱印集めから始めてみませんか?

社寺から授かるものには”お守り””お札””ご朱印”などがあります。
いずれもご利益を賜るものですが、その正しい取り扱いについてきちんと整理してみたいと思います。

【お守り】
まず、お守りは買うのではなく授かるものであることをご存知でした?
そもそもお守りは神様、仏様の霊力を分けて頂くものですので、あらかじめご祈祷を済ませてあるものです。
ですので、社寺でお守りの価格を知りたい場合には「いくら?」ではなく「いかほどお納めすればよいでしょうか?」とお尋ねし、お守りを授かるのが自然な作法ということです。
お守りを授かったら、綿袋の外側から軽く手で触ってご利益のスイッチを入れるとよいそうです。
そしてスイッチを入れた守りは、個人を守るものなのでむやみに他人に触れさせないことも大切なこと。
お守りは”携帯版のお札”ですので、家の中に仕舞い込むのではなく常に持ち歩きましょう。
また、一年経ったお守りはその穢れや厄を背負っているので社寺にお返しにいくのも原則です。

【お札】
もともとは神棚などに祀るものですが、いまどき神棚がある家の方が珍しいので、・
・自分の目の高さよりも高く、上にモノがない場所 → 自身の注意力を鋭くし、邪気から身を守って頂く
・東か南の方角に向く → 観音様や不動明王などの神仏が必ず東か南を向いているためそれに倣う
ように置くのが正しい祀り方です。
お札の並べ方にも順番があり、
・中央 伊勢神宮の神宮大麻 → お札を拝むことで伊勢に参拝するのと同じご利益がある
・向かって右 地元の氏神様
・向かって左 崇敬社
といった形で祀るのが作法です。
お札も一年経ったお守りは社寺にお返しにいきますが、っ説くの場合には近所の社寺でも問題ないようです。
しかし、寺で授かったものはお寺に、神社で授かったものは神社に帰すのは最低限の原則ですね。
なお、祈願が叶ったらお札参りはしましょうね。

【ご朱印】
ご朱印は、神社や寺院において主に参拝者向けに押印される印章およびその印影で、併せて参拝日と社寺名、神様名を墨書きして頂けるものです。
そもそもは、寺院で写経しそれを奉納した証として授与されていたもので、今でもきちんと奉納した人でないと授からないという寺院もあることから、ご朱印を納経印ともいう訳です。
このご朱印を押して頂くための屏風折の手帳をご朱印帳(納経帳)といいますが、西国三十三所霊場詣や四国八十八箇所霊場詣、他にも寺社何ヶ所か合わせての七福神めぐりに代表される霊場巡り等の場合に使われるものもこれです。

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社寺巡りやお遍路によって、専用の朱印帳や用紙、色紙、掛軸などが用意されていることもあるのですが、これは単なる記念スタンプ帳とは違います。
ご朱印帳に残されたご朱印の多さは信心の証となりますので、昔からその人が亡くなったときにご朱印帳を棺に入れれば極楽浄土に行けると信じられていたそうです。
神仏参りとは徳を積むことと同義ですので、徳を積んだことを形として表したものがご朱印帳。
ご朱印を押すことがその地の神仏とのご縁を持った証にもなりますので、いわば極楽浄土行きのパスポートと捉えた方が正しいでしょうね。
ですので、押入れの隅に仕舞い込んだり粗末に扱うべきではなく、普段は神棚や仏壇もしくは専用の引き出しなど大切に仕舞っておくべきです。

参考までに、ご朱印の例をイメージとしてUpしておきました。
ご朱印の例はこちら

まずはご朱印集めをきっかけにしてでも結構ですので、もっと神仏を身近に感じるようになって頂きたいものです。
その上で、正しい取り扱いを図り、ご利益を得ることばかりに終始して神仏頼みにするのではなく、きちんと礼節を保ちながら神仏とのご縁を大切にしましょうね。

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