ヴァンパイアに魅せられて!

今日(11月10日)は、ドラキュラのモデルとなった15世紀のワラキア公ヴラド3世の生まれた日にちなんで、ヴァンパイアを挙げてみたいと思います。

正式な名前はヴラド・ドラクレア(ドラキュラ)。
ヴラドを主役にした『ドラキュラ ZERO』という映画が、10月31日(金)より全国ロードショ―中ですね。
私も見に行ってしまいましたが、これまでのドラキュラのイメージが更にクールになっており、ある程度史実に基づいた構成になっていながらも、娯楽性の高いアクション・エンターテインメント作品に仕上がっていて、あー、こうきたかあっと、いろいろとネタバレもしたくなるのですが。。。
アンダーワールド』のようにシリーズ化しそうな含みも最後にありましたので、ここはぐっと押さえて本題に戻ります。
※)ここからは完全に個人的な趣味の領域になってしまうので、ご興味がない方は以下ご容赦ください。^^)

もともとはブラム・ストーカーの小説が有名になったため、ドラキュラが吸血鬼を意味する普通名詞として誤用されたまま今日に至っています。
※)ドラキュラはルーマニア語で”竜(悪魔)の息子”を意味します。
串刺し(ツェペシュ)公として有名ですが、これも有力貴族を招待して酒宴を開いて敵を油断させた後で皆殺しにしたり、敵方により一層の恐怖を煽るために倒した相手を串刺しにして見せしめにしたり、治安維持や病気流行の抑止として貧者や病人・ジプシーを建物に集めて火を放ったり、という冷徹な統治ぶりが話しとして先行しているためです。
しかし実際のヴラド3世というと、勇猛で軍略に優れていたそうで、オスマン帝国の攻勢によってルーマニアやハンガリーが圧迫を受けていた中、その戦いにおいて徹底抗戦し、今ではルーマニアを侵略から守った地元の英雄として再評価されているそうですよ。
ドラキュラ ZERO”は、完全にこのネタ落ちからの脚色、でしたが。^^。。

で、ヴラド・ドラクレアのフォローをした上で、本題のヴァンパイアです。

通称ヴァンパイア(Vampire)、バンパイヤ、ヴァンピールと呼ばれ、一度死んだ人間がなんらかの理由により不死者として蘇り、生命の根源とも言われる血を吸って栄養源とする、民話や伝説などに登場するあのメジャーなお話しの存在です。

一般にヴァンパイアは、一度死んだ人間がなんらかの理由により不死者として蘇ったもの。
しかも伝承は、ヨーロッパだけでなく、古くから世界各地で見られていまして、
・古代ギリシアのラミアーやエンプーサ
・古代バビロニアのアフカル
・テッサリアの巫女
・ポルトガルのブルーカ
・ドイツのドルド
・アラビアのグール
・中国のキョンシー
等があります。
※)キョンシーかあ、これも昔流行りましたねえ(ヴァンパイアの範疇にするのが納得いかず、私は頑なに見ていませんが。。)
真偽は定かではありませんが、実際に吸血鬼の存在を信じていた人々にとっては、不可解な事件が発生した際には多くの吸血鬼退治が現実に行なわれたという記録もありますね。

で、ヴァンパイアの具体的な退治方法としては、
・心臓に杭を打つ
・銀の弾丸もしくは呪文を刻んだ弾丸で撃つ
 このあたりまでは、クリストファー・リーシリーズのパターンしたね。
・首を切り落とす
・死体を燃やす
などの方法が挙げられています。
また、
・葬儀をやり直す
・死体を聖水やワインで洗う
・呪文などを用いて壜や水差しに封じ込める
などの死体を損壊しない方法がとられることもあったよう。

特徴はご存じ、
・不死
・日光を浴びると弱る、焼ける
・昼間は墓地や洞窟、棺などに身を隠す
・緩い水流や穏やかな海面を歩いて渡る
・ニンニクや匂いの強い香草等を苦手とする
・金属(特に銀)の杭を心臓に打ち込めば死亡する
・鏡に映らない
ですが、これらはキリスト教布教以前に信じられていた魔物の特徴だったようで、これがそのままヴァンパイアの特徴として引き継がれているようです。
その後は、聖書や小説から、
・初めて訪問した家では、その家人に招かれなければ侵入できない
・十字架を非常に嫌い、護符や聖餅も打ち払う効果を持つ
・女吸血鬼は魅惑的で、したたか
・実態が無い存在となっている
といった特徴が加わり、現代に至っているということですね。

多くのヴァンパイアは人の生き血を啜り、血を吸われた人もヴァンパイアになるという設定。
ワールド・ウォーZ”とか”ウォーキング・デッド”とかも噛まれると同じ種になってしまいますが、あれはあくまでゾンビです。^^)
※)それにしても最近のゾンビって、動きがめっちゃ早くてほとんど鬼ごっこ状態。
  古典的なのろさを望むのは時代遅れなのかなあ。でも日本の幽霊がすごい速さで走ってたら、それはそれで情緒がないし。
そもそも、噛まれるプロセスにエレガントさがあるのがヴァンパイアなんですよね。
そういった意味では、私の中でヴァンパイアといえば真っ先に浮かぶのがクリストファー・リーの演ずる”ドラキュラ”。
クリストファー・リーは、『ロード・オブ・ザ・リング』のサルマン役や『スター・ウォーズ』のドゥークー伯爵役などでもおなじみの役者です。
クリストファー・リー版ヴァンパイアは何作も映画化されており、丁度小学校の頃にテレビで見た鮮烈な記憶が、そのまま私のヴァンパイア好きの原点になってます。

現代版だと、『ドラキュラ ZERO』でマスター・ヴァンパイアを演じてたチャールズ・ダンスですかね。
チャールズ・ダンスは、『アンダーワールド 覚醒』でもヴァンパイア役でしたし、『ゲーム・オブ・スローンズ』のタイウィン・ラニスター役のあの俳優です。
ドラキュラ ZERO』でも、最後まで素顔がはっきりせずにわからなかったのですが、エンディング直前に含みのあるセリフを呟いて美味しいところ持って行ってました。
ちなみにドラキュラ ZEROで主演のルーク・エヴァンスは、タイタンの戦いのアポロン役やホビット 竜に奪われた王国のバルド・トールキン役で出てるあの俳優です。

いやあ、ドラキュラのどこがいいんでしょう?
美女と野獣って取り合わせかな?
あの鬱々としたイメージの中で、エレガントに立ち振る舞う孤高の姿かな?
いやいや、そんな単純なものではないですね。
・生きることの切なさとは相反した、永遠に生き続けねばならない罪と空虚を背負った存在。
・命は限りあるからこそ輝いているのに、それが終わりなき哀しみ・苦しみの中に閉じ込められた存在。
・血を吸う生態であるがため、愛した人間でさえその血を吸わずにはいられなくなる体と心の葛藤の存在。
そんな姿が、どこか琴線に触れるのかもしれません。
とまあ、それらしい理由付けは置いといて、好きなものは好き、で今後も楽しんでいきます。

ということで、あまり取り留めがない内容になっていますが、そろそろ締めにかかります。

ヴァンパイアモノってかなり多くの作品があるのですが、自分がなにがしか見てきたものをざっとリスト化してみました。
いやあ、それにしても随分見ているなあ、というのが実感。
(これでも、まだ何か大事なものが幾つか抜けているような気もするんですが。。。)
これでは”吸血鬼モノがホントに好きだよねえ”と笑われる訳です。
ひとつひとつ感想を言っていきたいぐらいですが、それは別の機会にさせて頂きます。

今回は、こんなところで。

【映画】
[クリストファー・リーシリーズ]
 吸血鬼ドラキュラ(DRACULA、1958)
 吸血鬼ドラキュラの花嫁 (1960)
 凶人ドラキュラ (1966)
 帰って来たドラキュラ (1968)
 ドラキュラ血の味 (1970)
 ドラキュラ復活・血のエクソシズム (1970)
 ドラキュラ’72 (1972)
 新ドラキュラ/悪魔の儀式 (1973)

ドラゴンvs7人の吸血鬼 (1974)
ノスフェラトゥ(Nosferatu: Phantom Der Nacht 1978)
ドラキュラ都へ行く(Love at First Bite 1979)
ハンガー(The Hunger 1983) デヴィッド・ボウイ/カトリーヌ・ドヌーヴ
スペースバンパイア(Lifeforce 1985)
フライトナイト(Fright Night 1985)
イノセント・ブラッド(Innocent Blood 1992)
ドラキュラ(Bram Stoker’s Dracula、1992)ゲイリー・オールドマン
シャドウ・オブ・ヴァンパイア(Shadow of the Vampire 2000)
リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い(The League Of Extraordinary Gentlemen 2003)
ヴァン・ヘルシング(Van Helsing 2004)
アイ・アム・レジェンド(I Am Legend 2007)

[アン・ライス原作モノ]
 インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(Interview With The Vampire 1994) トム・クルーズ/ブラッド・ピット
 クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア(Queen Of The Damned 2002) アリーヤ

[“フロム・ダスク・ティル・ドーン”シリーズ]
 フロム・ダスク・ティル・ドーン(From Dusk Till Dawn 1996)
 フロム・ダスク・ティル・ドーン2(From Dusk Till Dawn 2 1999)
 フロム・ダスク・ティル・ドーン3(From Dusk Till Dawn 3 2000)

[マーベル・コミックの原作モノ ウェズリー・スナイプス]
 ブレイド(Blade 1998)
 ブレイド2(Blade II 2002)
 ブレイド3(Blade: Trinty 2004)

[“アンダーワールド”シリーズ ケイト・ベッキンセイル]
 アンダーワールド
 アンダーワールド: エボリューション(Underworld: Evilution 2006)
 アンダーワールド ビギンズ(Underworld: Rise of the Lycans 2009)
 アンダーワールド 覚醒(Underworld: Awakening 2012)

[“トワイライト・サーガ”シリーズ クリステン・スチュワート/ロバート・パティンソン]
 トワイライト~初恋~(Twilight 2008)
 ニュームーン/トワイライト・サーガ(The Twilight Saga: New Moon 2009)
 エクリプス/トワイライト・サーガ(The Twilight Saga: Eclipse 2010)
 トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1(The Twilight Saga: Breaking Dawn – Part 1 2011)
 トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2(The Twilight Saga: Breaking Dawn – Part 2 2012)

ドラキュラZERO(dracula_zero 2014)

【ドラマ】
バフィー ~恋する十字架~ (Buffy the Vampire Slayer 1997年 – 2003年)
ヴァンパイア・ダイアリーズ (The Vampire Diaries 2009年 – )
トゥルーブラッド (True Blood 2010年 – )
→ さすがにドラマとなると、ちょこちょことつまみ食い程度です。

【小説】
吸血鬼カーミラ(レ・ファニュ)
吸血鬼ドラキュラ(ブラム・ストーカー)
吸血鬼(江戸川乱歩)
吸血鬼 地球最後の男(リチャード・マシスン)
バンパイア・クロニクルズ:シリーズ(アン・ライス)
夜明けのヴァンパイア
ヴァンパイア・レスタト
呪われし者の女王
肉体泥棒の罠
悪魔メムノック

→ 小説なら、冊数も多いけど断然バンパイア・クロニクルズが好みです。(外伝も含めて)
ダレン・シャン:シリーズ(ダレン・シャン)
トワイライト・サーガ:シリーズ(ステファニー・メイヤー)
トワイライト 上 
 トワイライトⅡ 上 
 トワイライトⅢ 上  
 トワイライトⅣ最終章