5月11日、ニューヨークのクリスティーズ(Christie’s Auction)で、オークションにかけられた絵画としては史上最高額約1億7936万5000ドル(約215億円)の値がつきました。
その絵画は、19世紀のフランスの画家ドラクロワが描いた「アルジェの女たち」に触発されて、20世紀を代表する天才画家・パブロ・ピカソが描いた連作の一つ「アルジェの女たち バージョンO」(The Women of Algiers, Version 0)。
1997年に同「アルジェの女たち」が競売にかけられた時は約3200万ドルだったと言われていますので、当時から6倍近い価格に高騰していることがわかります。
同じく当日クリスティーズで、スイスの彫刻家アルベルト・ジャコメッティによるブロンズ像「指さす男」(Man Pointing)が、オークションにかけられた彫刻としてはやはり史上最高の約1億4128万5000万ドル(約170億円)で落札されています。
ちなみに最近売却された作品としては、ポール・ゴーギャンの絵画「いつ結婚するの」(Nafea Faa Ipoipo)が今年の2月8日に、絵画史上最高額の3億ドル(約360億円)で落札されています。
明らかに投機目的のバブルな状況が、急速に高まってきていますね。
どんな値を付けられてもいいのですが、私達を和ませてくれる絵画や彫刻は、いつまでも一般に鑑賞できるような形であって欲しいものですね。