桜ことばに想う!世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし

来月には桜が芽吹く時節に入っていくかと思いますが、それにしてもこの時期は天候が変わりやすいですよね。
特に桜開花前後の時期は天候が変わりやすいので、そろそろ見頃かなと思っていても突然の花冷えや花の雨などで、良い天候はなかなか長続きしなかったりします。

毎年咲く桜ではありますが、人それぞれに今年の桜にかける思いは様々。
そんな中、一連の桜ことばをまとめてみました。
桜に想いをはせながら、あなたは何を想いますか?

桜雲(おううん)     桜の花が一面に咲きつづいて、遠方からは白雲のように見えること。
零れ桜(こぼれざくら)  散る桜。
桜雨(さくらあめ)    桜が咲く頃に降る雨のこと。
桜陰(さくらかげ)    桜の木の陰。
桜風(さくらかぜ)    最多桜の花を吹き散らしてしまう風。
桜蘂(さくらしべ)    桜の花が散った後、枝に残っている雄蘂と雌蘂。薄桃色の花より、桜蕊は濃い紅色をしている。
桜人(さくらびと)    桜を愛でている人のこと。
桜狩(さくらがり)    花見。
桜流し(さくらながし)  散った花びらが雨や水に流れていく様子。
桜吹雪(さくらふぶき)  桜の花びらが乱れ散るさまを雪にたとえて言う語。
残花(ざんか)      散り残った桜花。
初桜(はつざくら)    その年に初めて咲く桜の花。咲いて間もない桜の花。
花明かり(はなあかり)  群れ咲く桜の花のために、夜でも明かりを灯したように明るく見えること。
花嵐(はなあらし)     桜の花が風のように散ること。桜の花時に吹く強い風。
花筏(はないかだ)    水面に散った花びらが吹き寄せられ流れていく様子。
花明り(はなあかり)   夜、桜の花の白さで、あたりがぼんやり明るく見えること。
花篝(はなかがり)    夜桜を見るために花の下で焚かれる篝火のこと。花雪洞(はなぼんぼり)ともいう。
花鏡(はなかがみ)    池水などに花の影がうつるのを鏡に見立てていうこと。
花影(はなかげ・かえい) 水面などに映った桜花の影。
花霞(はながすみ)     遠くに群がって咲く桜の花が白く見えるさまを霧にたとえていう言葉。
花風(はなかぜ)     桜を散らしてしまう恨めしい風。
花曇(はなぐもり)    桜の頃に多い曇天。養花天(ようかてん)ともいう。
花衣(はなごろも)    花見に行く際の女性の美しい着物。
花盛り(はなざかり)   花が満開に咲くこと。その季節。全盛期のたとえ。
花便り(はなだより)   桜の花の咲いた様子を知らせる便り。
花散らし(はなちらし)  桜の季節に野外で遊ぶこと。
花疲れ(はなづかれ)   花見のあとの気だるい感じ。美しいものをみた充足感。
花時(はなどき)     春いろいろな花の咲く頃。特に桜の花の頃。
花冷え(はなびえ)    桜の頃に急に冷え込むこと。
花人(はなびと)     桜を愛でている人のこと。花見の人。
花筵(はなむしろ)    桜の花びらが一面に散り敷いている様子。
花巡(はなめぐり)    桜の花を求めて山野を訪ねること。
花守(はなもり)     花の番をしている人。
花の雨(はなのあめ)   花見の頃に降るあいにくの雨。桜雨ともいう。
花の雲(はなのくも)   花と花が満開になってつらなった雲のような様子。桜雲(おううん)ともいう。
花の雫(はなのしずく)  花から滴り落ちる雫。
花の露(はなのつゆ)   花の上に宿る露。
花の雪(はなのゆき)   雪のように散る桜花。
夢見草(ゆめみぐさ)   桜の別名。桜の花の美しさにうっとり見惚れた様子からついた。
夜桜(よざくら)     夜の桜の花。

~世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし~(伊勢物語/古今和歌集/在原業平)

この春は、長らくお会いしていない方々と桜の木の下で再会したいものだなあ、と思う今日この頃でした。

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