以前に、易経に最低限必要な解説を読み方を整理させて頂きましたので、今回から実際に易を占ってみた結果の六十四卦の個々の解説を行っておきたいと思います。
・当たるも八卦、当たらぬも八卦 易経って何?
・易経 本来の在り方を知ることが大事です。
・干支から見る、2014年甲午から2015年乙未の解明・啓示
【【卦辞】】
卦の全体的な意味の記述
本卦の「卦辞」の解説は総合的な内容なので、7割程度ぐらいの比率で読んでいけば良いとされています。
【本卦】
爻辞は三爻となります。
本卦なので、今の自分に対する答えとなります。
【【爻辞】】
卦を構成している6本の爻位の意味の説明
解説は3割ぐらいの比率で読んでいけば良いとされています。
いずれにしても、二爻以上変ずるときは本卦の卦辞を見るのが妥当です。
【之卦】
爻辞は三爻となります。
之卦なので、今後の展開を暗示する内容です。
【互卦】
互卦なので、現実を解決するひとつの手がかりや伏されている事情、介在するものや状態、内部事情、時間的な進捗状況を示すものです。
【裏卦】
爻辞は三爻となります。
裏卦なので、裏に含まれている動きや生活し、隠されている本心を判断するものです。
【賓卦】
爻辞は四爻となります。
賓卦ですので、物事を相手側から見た場合の状況を示すものです。
六十四卦を占う詳細については、以下を参考にしてください。
・易経 実際に占う方法です
・易経 実際に易を占ってみましょう。
その上で、占った結果については、以下も参照してみてください。
易経 六十四卦配列早見表!
では今回は、下から積み上げた卦がすべて陽となっている『乾為天』についてです。
(1)乾為天(けんいてん):䷀:
【卦辞】
「乾為天の時、大いに通じる。貞正であれば良い」。
乾為天は、天と天が二つ重なった全陽の卦です。
天高く大宇宙の元気が満ち満ちており、活気と勢いがあります。
こうした時には、万事に前向きに高い目標を持って人生を開拓しましょう。
この卦が出たら、仕事などで超多忙な時です。
しかし、いくらやる気満々といっても、陽の勢いのままあまりに昇りすぎたり、やりすぎないようにしましょう。
驕らず、周囲の人の意見を聞く余裕を持ち、気持ちを引き締め、バランスをとって進みましょう。
願いごとは大いにかないますが、正しい道を守り続けた場合にのみ利を得られます。
1.全陽の卦(勢いが強い、明るい)。
2.充実している。
3.活気はあるが実質が伴わない(乾を空とし、気ばかりで形がない)。
4.焦らず根気よく進む。
5.やりすぎない。
6.周りの意見をよく聞く。
7.八純卦ということで、繰り返す傾向がある。(病気では、再発や慢性化と判断したりします)
8.重ねあったもの(卦象)。
【初爻】
地中に潜んでいる龍。まだ力がない。動いてはならない。
才能があってもまだまだ実力がありません。
今は力を蓄えながら、チャンスが来るのを待つ時です。
【二爻】
地上に上がった龍。賢者に相談することだ。
田んぼに出てきた龍、有識者に相談することだ。
蓄えてきた実力を発揮する時ですが、まだまだ経験が足りません。
周りの意見を聞きながら進みましょう。
【三爻】
君子たるもの、終日努力して夜もまだ反省をやめない。そのようであれば、危うい地位であるが問題はない。
君子は一日中、一生懸命に仕事に励み、夕方まで慎重に頑張れば、危ないが問題ない。
常に反省しひたすら頑張る時です。少しでも怠けると成功は遠のくでしょう。
【四爻】
飛び立とうとする龍。問題はない。
龍が池の淵から飛び立とうとしている。問題ない。
成功を目前として、迷いが出て危険な時です。
焦らず慎重にタイミングをはかって行動しましょう。
【五爻】
天高く昇った龍。賢者に相談することだ。
龍が天高く昇った。有識者に相談することだ。
絶好調ですが最盛期の時でもあります。
調子にのらず有識者に相談し行動しましょう。
【上爻】
昇りすぎた龍。降りようにも降りられない。慢心は危険。進めば後悔する。
昇りすぎた龍は後悔する。
やりすぎて失敗する時です。反省し、引き際を考えましょう。