言霊(事霊、言魂)とは、声に発した言葉が現実の事象に対して何らかの影響を与える力のことです。
霊的な力云々とも言われていますが、私は人が持つ固定概念や考える上での前提認識を、言葉によって上書きし書き換えらえた結果、あたかも言葉が事柄に影響を及ぼすように感じる事ではないかと考えます。
誰しも、自分の考え方や思考を信じる生き物。
しかし、声として発せられた言葉を何度も聞くことにより、自己の意識下の認識や概念が知らず知らずのうちに自然と置き換えられていきます。
群集心理によって変化させられた心理状態や意識、行動に近いもの、といえば分かり易いでしょうか。
発せられた言葉は、無意識のうちに心理的な影響を与えていくので、それが当初の自分の認識とは異なった結果をもたらした時、人はこれを想定外のことと感じたり、霊的な力、論理的には証明できない力として、畏怖の気持ちを抱くのです。
物事の事柄は言葉の外には無く、言葉の限界は事柄の極みの限界だといいます。
”声に発した言葉”ということは、その届く範囲において人の深層心理に深く影響を与える効果があるということです。
心理学的には太古の昔から利用されてきた手法ではありますが、言霊(事霊、言魂)という力に乗せて、言葉を改めて大切にしていきたいものですね。
※)心理学的なものも、いずれ整理したいと思っています。
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