人類の歴史に大きな影響を齎した本で、古代から現代までの知の饗宴を楽しみましょ その3

”古代から現代までの知の饗宴。
 孔子、プラトンからアインシュタイン、ケインズまで、人類の歴史に大きな影響をもたらした世界の名著100冊を、縦横無尽に論じた驚嘆のブックガイド。”
といううたい文句を冠に沿えた、「人類の歴史に大きな影響を与えた」という観点でマーティン・セイモア・スミスが選んだ人文学の入門ガイド本『世界を変えた100冊』。
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ここでは、マーティン・セイモア・スミスが選んだそれぞれの本について触れてみたいと思います。
今回は、その第三弾。

21 The Gospel of Truth 140-180
福音書

新約聖書の冒頭におかれたマルコ、マタイ、ルカ、ヨハネの四福音書はイエス・キリストの言行を記録し、これを「喜びのおとずれ」として告げ知らせたもの。
意外とマイナー?キリストとサタンの誘惑を描く復楽園!
新約聖書:キリスト降誕祭と羊飼いから。
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22 Meditations – Marcus Aurelius 121-180
マルクス・アウレリウス著、自省録

著者はローマ皇帝で哲人.蕃族の侵入や叛乱の平定のために東奔西走したが、僅かにえた孤独の時間に自らを省み、日々の行動を点検し、ストアの教えによって新なる力をえた。
本書は静かな瞑想のもとに記されたものではあるが、著者の激しい人間性への追求がみられる.古来、もっとも多く読まれ、数知れぬ人々を鞭うち励ました書。
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23 Outlines of Pyrrhonism – Sextus Empiricus 200-300
セクストス・エンペイリコス著、ピュロン主義哲学の概要

出版以来モンテーニュ、デカルト、ヒューム、カントらに様々な問いを投げかけ、近世哲学の形成に歴史的な影響を及ぼした古代懐疑主義哲学の書。
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24 Enneads – Plotinus 253-270
プロティノス著、エンネアデス(Enneades:9つで一組のもの)

世界、あるいは全存在の構造を認識したいとする欲求と自己を至高のものへ同一化したい憧憬…
「すべてのものの上にある神に近づき、合一する」ことを願った哲学書。
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25 Confessions – Augustine of Hippo 397
アウグスティヌス著、告白

ローマ帝国末期のキリスト教最大の教父・アウグスティヌスの、幼少年期の過ちと怠惰、青年期の放埒を赤裸々に告白し、信仰に生きるに至るまでの半生を綴る。
己れの弱さと原罪の自覚の中で虚栄を喜ぶ一方で、不安に苛まれる魂が光を見出す記録は人々の心を捉え続けた、古典的名著。
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26 The Koran 610-
コーラン(イスラム教の聖典)

預言者マホメットの口を通して語られた神のことば―断続的に下された啓示を、第三代カリフ・オスマーンが集積・編纂させて聖典は成立した。
イスラム教の根本聖典。
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27 Guide for the Perplexed – Moses Maimonides 12th-century
モーシェ・マイモーン著、迷える人々の為の導き

哲学書『迷える人々の為の導き』は、信仰を失った哲学者たちに呼びかけた著作で、その目的は、アリストテレスとユダヤ教神学とを宥和させることにあった。
イスラム世界では物議をかもし、保守的な思想を持つユダヤ人の一派はモーシェの哲学書を焼却した。
その思想はあまりに合理的すぎると批判もされたが、聖書の哲学的解釈の先駆けとして後世に影響を与えた。

28 The Kabbalah 11th-13th
カバラ(ユダヤ教の創造論、終末論、メシア論)

ユダヤ教の伝統に基づいた創造論、終末論、メシア論を伴う神秘主義思想である。
独特の宇宙観を持っていることから、しばしば仏教における密教との類似性を指摘されることがある。
伝説では、アブラハムがメルキゼデクから伝授された天界の秘密だとも、モーセが律法(トーラー)に記し切れなかった部分を口伝として後世に伝えたものだともいう。
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29 Summa Theologicae – Thomas Aquinas 1265-73
トマス・アクィナス著、神学大全

神学であつかうべき(善の問題、神の完全性など)も網羅することを目的として書かれたもの。
「神は存在するか」「神とは何であるか」「神はどう認識されるか」「神の知とは何か」
トマスによって体系化した教えは、神の本質を教示する。
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30 The Divine Comedy – Dante Alighieri 1307~1320
ダンテ・アリギエーリ著、神曲

神曲とは、地獄篇、煉獄篇、天国篇の3部から成る、全14,233行の韻文による長編叙事詩であり、聖なる数「3」を基調とした極めて均整のとれた構成から、しばしばゴシック様式の大聖堂にたとえられる。
イタリア文学最大の古典とされ、世界文学史にも重きをなしている。当時の作品としては珍しく、ラテン語ではなくトスカーナ方言で書かれていることが特徴である。
壮大な抒情詩『神曲』!実はたった一人の女性に捧げられた愛の形!
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