たらいの中で泳ぐ金魚。
手に触れたらピチピチと跳ね、するりと逃げてしまうかのようなその金魚の正体は、なんと平面に描かれた絵!
日本の風物詩を、一転斬新なアートに置き換えて世界中から注目を浴びている『金魚アート』や金魚絵師が、ここ数年熱いです。
金魚は、元々フナから人の手が加わって改良された人工物。
観賞用とはいえ、とても悲しい美しさをもつ生き物である金魚を、写実アートの領域まで高めている金魚絵師の技巧には、驚嘆の一言です。
樹脂に直接金魚の絵を描き、その樹脂が乾くまで待って、また次の層に絵を描いていく。
樹脂は乾くまで2日程かかるそうなので、一層入れて2日、また一層入れて、という非常に時間のかかる地道な作業です。
これだけの手間隙をかけているからこそ、独特の活き活きした、今にも動きそうな質感が生まれるともいえるのでしょう。
たまに個展なども開かれているようなので、機会を見つけて足を運んでみてはいかがでしょうか。