(33)天山遯(てんざんとん):䷠:遯。亨。小利貞。(逃げるが勝ちの時)

以前に、易経に最低限必要な解説を読み方を整理させて頂きましたので、今回から実際に易を占ってみた結果の六十四卦の個々の解説を行っておきたいと思います。
当たるも八卦、当たらぬも八卦 易経って何?
易経 本来の在り方を知ることが大事です。
干支から見る、2014年甲午から2015年乙未の解明・啓示

【【卦辞】】
 卦の全体的な意味の記述
 本卦の「卦辞」の解説は総合的な内容なので、7割程度ぐらいの比率で読んでいけば良いとされています。
 【本卦】
 爻辞は三爻となります。
 本卦なので、今の自分に対する答えとなります。

【【爻辞】】
 卦を構成している6本の爻位の意味の説明
 解説は3割ぐらいの比率で読んでいけば良いとされています。
 いずれにしても、二爻以上変ずるときは本卦の卦辞を見るのが妥当です。
 【之卦】
 爻辞は三爻となります。
 之卦なので、今後の展開を暗示する内容です。
 【互卦】
 互卦なので、現実を解決するひとつの手がかりや伏されている事情、介在するものや状態、内部事情、時間的な進捗状況を示すものです。
 【裏卦】
 爻辞は三爻となります。
 裏卦なので、裏に含まれている動きや生活し、隠されている本心を判断するものです。
 【賓卦】
 爻辞は四爻となります。
 賓卦ですので、物事を相手側から見た場合の状況を示すものです。

六十四卦を占う詳細については、以下を参考にしてください。
易経 実際に占う方法です
易経 実際に易を占ってみましょう。
その上で、占った結果については、以下も参照してみてください。
易経 六十四卦配列早見表!

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では今回は、『天山遯』についてです。

【卦辞】
天山遯の時は、衰えつつある時の流れに逆らわず、たとえば、中央から逃れ退いて田舎や地方などに身を隠し、じっと再起のチャンスを待つべき時です。
何事も潔く退き、深入りしないことで難を逃れることができます。
見栄も外聞も気にかけず、逃げるが勝ち、今日あっての明日、執着心を捨て去ることです。
小さな事なら今までどおりにやってうまくいきます。

1.とにかく逃げる時。
2.危険が近づいている時。
3.身をひくのにいい時期。
4.貴重なもの(天)が外(山:門)に出ていく。
5.大巽(栓卦)。大きな損失を招く。
6.七月(十二消長卦)

【初爻】
ぐずぐずして尻尾をつかまれ、逃げるチャンスを逸した時です。
こうなったら下手に動かず、止まってじっと時を待ち、身を守ることです。
あなたの考え方、進み方に問題点があります。
よく反省し、改めましょう。

【二爻】
逃げそこなってしまった以上、しっかりした意志を持って、面の皮を厚くして居座ることです。
自分を固く守れば、誰もこれを解くことはできません。
自由があまりきかない今、死んだふりをしてチャンスをうかがうことも必要でしょう。
あなたの考え方、進み方に問題点があります。
よく反省し、改めましょう。

【三爻】
逃げるべき天山遁の時に、私情に縛られ、未練がましく右往左往している時です。
思いきりが肝腎です。
後ろ髪を引かれて逃げられません。
小事にはよいが、大事を行なってはなりません。

【四爻】
好きな人やものを振りきってでも身を引く時です。
私利私欲に凝り固まらないようにしましょう。

【五爻】
引くのに何の支障もなく、花道を飾ることができます。
喜んで立派に逃げるのがよいでしょう。
一貫して志を守れば、吉です。
良い時です。

【上爻】
功成り名遂げて悠々と引退し、自由の境地を楽しめます。
大変良い時です。
余裕をもって逃げるなら、万事順調です。

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