私達の日常を取り巻く文字の中で、普段あまり使われることがなくなってきた漢字も数多あります。
しかし、こうした漢字の中には非常に美しいものや、はっと気づかされる意外なものがあります。
手書きで文字を書く習慣もますます少なくなってきていますが、普段使用頻度の低い漢字を顧みることで、新たな再発見をして欲しい。
そんな思いで、何回かに渡って美しい漢字を整理してみたいと思います。
ふとした折にこれらの漢字を使って、センスの良さをアピールしてみる、なんてのもいかがですか。
今回は、前回、前々回に引き続き文化にこだわってみたいと思います。
【染付】そめつけ
・磁器の加飾技法の1つで、白地に青(藍色)で文様を表したもの。
【釉薬】うわぐすり
・陶磁器や琺瑯の表面をおおっているガラス質の部分。
【上野焼】あがのやき
・福岡県田川郡香春町、福智町、大任町で焼かれる陶器。
【蹲る】うずくまる
・からだを丸くしてしゃがみ込む。
【大樋焼】おおひやき
・石川県金沢市にある、350年の歴史と伝統をもつ楽焼の脇窯。
【折敷】おしき
・食器を載せる食台の一種で,四角でその周囲に低い縁をつけたもの,すなわち方盆のこと。
【織部】おりべ
・瀬戸の代表的な技法のひとつのことであり、主に銅を主成分とした、緑色に発色したもの。
【灰釉】かいゆう
・木々や藁の灰を原料として釉薬を作り、. それらを掛けて焼かれた陶器のこと。
【窯元】かまもと
・ 陶磁器を窯で焼いて作り出す所。また、その陶磁器を作る人。
【土器】かわらけ
・釉(うわぐすり)をかけてない素焼きの陶器。
【貫入】かんにゅう
・貫乳,開片ともいう。釉薬と素地の間にできたヒビ状のもの。
【金襴手】きんらんで
・赤絵・色絵の華美な錦手にさらに金彩を加えたもの。
【九谷焼】くたにやき
・石川県南部の金沢市、小松市、加賀市、能美市で生産される色絵の磁器。
【汲出】くみだし
・汲み出すこと。また,そのもの。茶の湯で、寄付(よりつき)や待合(まちあい)で用いる広口の小さな茶碗の略。
【高台】こうだい
・茶碗・鉢・椀などの底にある輪状の基台。
【交趾焼】こうちやき
・中国南部で生産された陶磁器の一種。
【呉須】ごす
・磁器の染め付けに用いる藍色の顔料。主成分は酸化コバルトで,ほかに鉄・マンガンなどを含む。
【粉引】こひき
・李氏朝鮮から日本に伝わった陶器のこと。
【熊川】こもがい
・高麗茶碗のひとつ。口縁は反り返り,胴は深く,高台は比較的大きい。見込みに鏡と称する円形の窪みがある
【祥瑞】しょんずい
・中国,明代末頃に焼成された染付磁器の一様式。
【辰砂】しんしゃ
・硫化水銀からなる鉱物である。
【須恵器】すえき
・日本で古墳時代から平安時代まで生産された陶質土器(炻器)。
【青磁】せいじ
・青磁釉を施した磁器または炻器のこと。
【炻器】せっき
・ よく焼きしまり,吸水性のほとんどない焼き物。多く赤褐色ないし黒褐色。
【蕎麦猪口】そばちょこ
・口径・高さとも6~8センチくらいの陶磁製の器。
【手捏ね】てづくね
・ 自分で手ずからこしらえること。手作り。
【天目】てんもく
・天目茶碗。また一般に、茶碗。
【常滑焼】とこなめやき
・愛知県常滑市を中心とし、その周辺を含む知多半島内で焼かれる陶器。
【海鼠釉】なまこゆう
・清代雍正年間の景徳鎮官窯で,監陶官の年希尭,唐英がさまざまの鈞窯風磁器を創造したこともよく知られている。
【波佐見焼】はさみやき
・長崎県東彼杵郡波佐見町で焼かれる磁器。
【土師器】はじき
・弥生式土器の流れを汲み、古墳時代~奈良・平安時代まで生産され、中世・近世のかわらけ(土器)・焙烙に取って代わられるまで生産された素焼きの土器。
【刷毛目】はけめ
・陶磁器の加飾法の一つ。刷毛で白土を塗って刷毛目を残し、さらに透明な釉薬をかけたもの。
【備前焼】びぜんやき
・岡山県備前市周辺を産地とする陶器。
【緋襷】ひだすき
・桟切窯の隅や、器物の陰など、直接に炎や灰の当たらない、煙に包み込まれるような場所でとれる模様。
【蒔絵】まきえ
・加飾しようとする面に漆で文様を描き,その上に金,銀,錫の粉や色粉を蒔いて固めたもの。
【俎板皿】まないたざら
・まな板のような横長の長方形の角皿
【焼締】やきしめ
・陶器の素地を焼いて固めること。
【窯変】ようへん
・陶磁器を焼く際、炎の性質や釉の含有物質などが原因で予期しない釉色・釉相を呈すること。また、その陶磁器。
【四方】よほう
・茶道具の棚物のひとつ。天板と地板を2本柱で支えたもの。
【轆轤】ろくろ
・回転運動を利用する装置。