歌舞伎は世界に誇る、日本の伝統芸能です。
しかし、元々400年前に登場したときには、大衆を喜ばせるための一大エンターテイメントだったのです。
なんとなく難しそうなので、ということで敬遠されている方も多いのかもしれませんが、そもそもは庶民の娯楽だったもの。
一度観てみれば、華やかで心ときめく驚きと感動の世界が広がっているのです。
しかも歌舞伎は、単に400年もの間、ただただ伝統を受け継いできただけではありません。
時代に呼応して常に変化し、発展・進化してきているのです。
This is ” KABUKI ” ( ノ゚Д゚) もっと歌舞伎を楽しもう!(4) 演目の分類と一覧について
前回は歌舞伎の演目をざっと整理してみましたので、ここからは具体的な演目の内容について触れてみましょう。
今回は、歌舞伎十八番の中から正式外題『閏月仁景清』といわれる『関羽』です。
三河守範頼が王位を窺っていると覚った景清が張飛の姿で範頼の館へ忍び込むと、畠山重忠は関羽の姿で馬に乗って登場し、両雄が大活躍する筋で、関羽は馬に乗り、大髭、唐装束、青竜刀を振り回しての一風変った荒事を示します。
細部はほとんど伝わっていませんが、関羽が髭をしごいて見得をする型があったらしく、これが「関羽見得」として現在まで伝わっているようで、元文2年(1737年)江戸河原崎座で二代目市川團十郎により初演され、昭和60年(1985)1月、二代目尾上松緑が復活上演(戸部銀作脚本)。
昨年には市川海老蔵が通し狂言『壽三升景清』を歌舞伎十八番の4演目(『関羽』『鎌髭』『景清』『解脱』)を新たな構想で描き、通し狂言としてのスケールの大きさ、景清が見せる豪快な荒事、舞台上で観劇する「三升席」の設置、津軽三味線との初コラボレーションなどさまざまな話題を集めました。